
同僚同僚が作業の相談をしてきたとき、うんうんと相づちを打ちながら、
実は“次に何を言うか”を必死で考えていた。
途中か同僚同僚が何を言っていたかほとんど覚えていない。
「聞いてた?」と言われても返す言葉がなく、
その瞬間、「人間って案外、相手の話を聞けてないのかも」と気づいた。
でも、これにはちゃんとした理由がある。
脳の仕組み的に、人は相手の言葉より“自分の言葉の準備”を優先する。
🧠 今日の研究テーマ
人は会話中、なぜ相手の話を聞いていないのか?
(選択的注意理論/自己モニタリング)
✅ 簡単に言うと:
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人の脳は、会話中に 「どう返すか」 を考えるのに多くのリソースを使っている。
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つまり“聞いているつもり”でも、実際は 半分以上が自分の思考で占領されている。
→ 聞く力を上げるには、「沈黙に耐える力」が必要。
🔍 背景にある理論
◉ 選択的注意理論(Selective Attention)
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人の脳は“同時処理”に弱い。
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会話中は、
①相手の言葉を処理する
②自分の返答を準備する
の2つが同時に発生。
→ ②の方が優先されるため、“聞いているつもり”が起きる。
◉ カクテルパーティー効果(Cherry, 1953)
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多くの音の中でも、自分に関係ある言葉だけを拾ってしまう。
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つまり、相手の話でも 自分に関係ある部分だけを抜き取って聞く。
◉ 自己モニタリング(Self-Monitoring)
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会話中、人は無意識に
「どう見えているか」
「どう返すべきか」
を監視している。
→ これが“頭のノイズ”となり、相手の話を記憶に残せない原因に。
🛠 日常へのヒント
◆ 現場で使える:
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沈黙の3秒ルール
→ すぐ返さない。3秒待つだけで相手の本音が出る。 -
相づちより“要約返し”
「つまり〇〇ということ?」
→ 聞き流し事故が激減し、信頼関係が強化される。
◆ 逃避に使える:
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人は「話して整理する」生き物。
→ 聞く側に回るだけで、相手のストレスが抜ける。 -
沈黙が怖いのは“自分の不安”。
→ 無音の時間こそ、深い対話が生まれる。
🎯 今日のまとめ
会話とは、言葉のキャッチボールではなく、
思考の“間(ま)”を渡し合うこと。


